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『劇場版ハイキュー‼』の制作裏や黒板の値段は?学習漫画誌「勉タメジャンプ」最新号は「お金とアニメーション」を、興味のあるものから楽しく学ぶ

2024年4月17日

  • 勉タメジャンプ"
    『勉タメジャンプ 2024 Vol.1』(集英社)

     「勉タメジャンプ」という雑誌を知っているだろうか? 本誌は名作を生み出し続ける少年漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」編集部が送る学習漫画雑誌。2023年4月に第1号が発売されて以降話題を呼び続け、現在4号目が発売中だ。


     第1号から続いている連載は、『Dr.STONE』で作画を務めたBoichi氏が贈る『人体レスキュー探検隊-VISCERIS VOYAGE-』、『べるぜバブ』の田村隆平氏による『セベクちゃんは噛みつきたい』など注目作ばかり。うちの長男・小学2年生男子的にはもちろんすべて面白いとのことだが、親の目線で特におすすめなのは2作品。まず『ワコ・チャコ・ヨーコのふわレシピ』は和洋中それぞれのキャラクターたちがひとつのテーマに沿っておすすめレシピを紹介する物語。長期休み中の三食のアイデアが得られる上に、子どもでも作れるようにレシピが紹介されているので、親子一緒に、または子どもだけで料理するという思い出も作れる。もうひとつは『絶対作れる! YouTube教室潜入記』。漫画家・長谷川智広氏が子どもたちと一緒に動画制作の体験教室に参加するお話だ。個人情報がバレないように気を付けるべきこと、もしバレてしまったらどんなことが起こるかなど、親が言う機会がなかったり、言ってもなかなか聞いてくれなかったりすることを、こういう形で紹介してくれるのは助かる。


     第一号はからだの不思議&ピラミッドの秘密、第二号は自由研究、第三号はボードゲーム&動物園と特集を設けて制作されている本誌だが、今回の特集はお金とアニメーション。たとえば自分がお小遣いを使って雑誌を買うことは社会にどんな影響を与えるのか、学校の黒板の値段はいくらか?など身近な話題からお金の持つ力を解説してくれる。またお金をテーマにした読切として、「週刊少年ジャンプ」本誌で連載していた『破壊神マグちゃん』のキャラクター・ナプタークを主人公にした漫画が登場。ヒトデのようなかわいいフォルムだけど、かつて世界を支配していた邪神・ナプタークが5000円を持って商店街へ。フライパンを買いに行くはずが、ガシャポンにハマり……という人間にもあるあるな展開に、大人も子どもも笑ってしまうこと間違いなしだ。


     アニメーション特集では、現在公開中の『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』の制作現場を紹介。総作画枚数は3万5000枚、製作日数は約730日と、多くの人の手と時間によって完成するアニメ映画の裏側に迫る。


     また今号から新連載もふたつ登場。『コトバドウ』は、難しい言葉を言った者勝ちの街を訪れた主人公が言葉の力で戦う物語。難しい&かっこいい言葉たちがたくさん登場し、漫画の後にはそれらを解説するページが続く。私も知らなかった四字熟語にさっそく長男が食いついていて、子どもたちの知的好奇心(とドヤりたい気持ち)をうまく刺激する作品だと感じた。


     ふたつめは『ジモトがジャパン 勉タメ編』。週刊少年ジャンプで連載&アニメ化された都道府県ネタをテーマとしたギャグ漫画。今回は北海道と東北6県をテーマに名産品や行事などを絡めたギャグが連発され、読んでいるうちに各道府県の特徴を覚えることができる。


     全編フルカラー、紙媒体で買うと付録もついてくる豪華仕様も子どもたちの心を引き付ける「勉タメジャンプ」。個人的には雑誌という形で漫画を読んだのが久々で、雑誌サイズ見開きの迫力を感じ、子どもの頃のワクワクを思い出した。今年7月に発売が予定されている次号の特集は“恐竜”。『ぼくたちぜんぜん恐くない竜』の大増ページ、超豪華付録も予定されているとのことで、今から楽しみだ!


    文=原智香

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