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「大切な人を想う気持ちに国は関係ない」台湾人作家が日本の子どもたちに読み聞かせた『ママはおそらのくもみたい』〈レポート&インタビュー〉

2024年4月25日

  •  もし我が子の大切な人がいなくなってしまったら、子どもははじめて抱くその感情にどう向き合うのでしょうか——。台湾発の翻訳絵本『ママはおそらのくもみたい』(ポプラ社)の作者であるハイゴー・ファントンさんと、絵を手がけたリン・シャオペイさんが来日し、3月30日に誠品生活日本橋で開催されたイベントに参加。絵本の読み聞かせとワークショップを行いました。


    ママはおそらのくもみたい

    ●台湾華語と日本語で読み聞かせ


     まずは、読み聞かせの時間。作者のハイゴーさんは「一緒に座ってもいいですか?」とフランクに話しかけ、自然と子どもたちの輪の中に入っていきます。ハイゴーさんが台湾華語でお話を読み、その直後に日本語で翻訳される、という流れで読み聞かせが行われました。


     絵本『ママはおそらのくもみたい』は、悲しみを乗り越え、やがて前を向いていく父と子の物語。学校で「あなたの ママは どんなものに にていますか?」という宿題を出されたカエルくんは、ママの口ぐせや思い出は浮かんでも、答えをなかなか見つけられません。他のみんなはすぐに答えを見つけているというのに…。“ぼくはママのことを忘れてしまったから答えが見つからないのかな”とカエルくんは考えるのですが…。

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